No.106製造販売業の申請と品目の承認申請のタイミングについて
製造販売業許可と品目承認申請のタイミングについて
結論
ご質問者様のご理解は、条文の読み方としては正しいです。そのうえで、メールマガジンの記述との関係を整理すると次のようになります。
- 法令レベル:薬機法第23条の2の5第2項第1号は「申請者が(品目の種類に応じた)製造販売業許可を受けていないとき」を承認を与えない場合として列挙しています。したがって「承認が下りる時点で業許可が必要」というご理解は条文どおりです。
- 通知・記載要領レベル:医療機器の承認申請書の記載要領を示す厚生労働省通知では、申請者欄について「製造販売業許可の種類・許可番号・許可年月日」を記載するほか、許可を申請中である場合はその旨を記載する取扱いが示されています。つまり、「許可未取得なら受付が一切あり得ない」とまで断定するのは正確ではありません。
- 実務運用レベル:とはいえ、多くの窓口では「業許可取得後に品目申請」を前提とした案内・運用がなされているのが一般的で、スケジュール上も業許可を先行させるのが安全です。
したがって、メールマガジンの一文は「実務上の原則・安全策を端的に述べたもの」としては妥当ですが、「制度上絶対に受け付けられない」という意味で読むと言い過ぎ、というのが弊社の見解です。ご質問者様の「同時(並行)申請は可能ではないか」というご理解も、運用上の確認を前提に成り立ち得るとお考えください。
※ 実際の受付可否は所轄自治体・PMDA・登録認証機関の運用に左右されます。最終的には必ず事前照会をお願いいたします(この点は断定を避けております)。
1. 法律レベルの整理
(1) 製造販売業許可(薬機法第23条の2)
医療機器の製造販売業許可は、薬機法第23条の2第1項に基づき都道府県知事が与えるものです。区分は概ね次のように整理されます。
| 許可の種類 | 主に扱える医療機器 | 対応するクラス分類(原則) |
|---|---|---|
| 第一種医療機器製造販売業許可 | 高度管理医療機器 | クラスⅢ・Ⅳ |
| 第二種医療機器製造販売業許可 | 管理医療機器 | クラスⅡ |
| 第三種医療機器製造販売業許可 | 一般医療機器 | クラスⅠ |
※ 高度管理/管理/一般の区分は、薬機法第2条および厚生労働大臣の指定(告示・省令)によって定まります。上表は原則的な対応であり、個別品目については必ず一般的名称ごとの分類をご確認ください。
※ 第一種許可は上位の許可であり、これを取得していれば管理医療機器(クラスⅡ)・一般医療機器(クラスⅠ)の製造販売も可能です。御社の「第一種を取得したうえでクラスⅡ品目を申請する」というご計画は、この点では問題ありません。
許可の要件は、次の2省令への適合です(都道府県薬務課による体制調査を経て許可されます)。
- GVP省令(医薬品等の製造販売後安全管理の基準に関する省令:平成16年厚生労働省令第135号)
- ※ GVP=Good Vigilance Practice。市販後の安全管理(不具合情報の収集・評価・回収など)の体制・手順書を定める省令です。
- QMS体制省令(医療機器又は体外診断用医薬品の製造管理又は品質管理に係る業務を行う体制の基準に関する省令:平成26年厚生労働省令第94号)
- ※ 製造販売業者として、品質管理業務を適切に行える「社内体制」があるかを問う省令です。製品ごとの品質管理システムを問うQMS省令(平成16年厚生労働省令第169号)とは別物です。
(2) 品目の承認(薬機法第23条の2の5)
品目ごとの承認は薬機法第23条の2の5第1項に基づきます。同条第2項は承認を与えない場合を列挙し、その第1号が「申請者が第23条の2第1項の許可(申請をした品目の種類に応じた許可に限る)を受けていないとき」です。
条文の構造としては、まさにご指摘のとおり「承認を与える」局面での要件として書かれています。
条文は e-Gov 法令検索の 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号) からご確認ください。関係条文は、第23条の2(製造販売業の許可)、第23条の2の3(製造業の登録)、第23条の2の5(承認・QMS適合性調査)、第23条の2の23(登録認証機関による認証)です。
2. 通知・記載要領レベル(ここが今回の核心です)
医療機器の承認申請書の様式・記載方法は、法律本体ではなく厚生労働省の通知(記載要領)で具体化されています。
代表的なものが、「医療機器の製造販売承認申請書の作成に際し留意すべき事項について」(承認申請の記載要領を示す一連の厚生労働省通知)です。この記載要領では、申請書の「申請者」欄について、
- 製造販売業許可の種類・許可番号・許可年月日および主たる事業所の所在地を記載する
- 許可を申請中である場合は、その旨(主たる事業所の所在地を含む)を記載する
という趣旨の取扱いが示されています。あわせて、審査側のチェック項目としても「製造販売業許可申請中の場合は、その受付番号・申請年月日が記載されているか」といった確認が行われる旨が示された資料が公表されています。
つまり、制度としては「業許可申請中の状態で承認申請書を提出する」ケースがあり得ることを想定しています。この点で、「業許可がなければそもそも受け付けてもらえない」という一文は、制度上の説明としてはやや強すぎる表現といえます。
※ 上記通知は改正が重ねられており、発出番号・枝番の特定に確信が持てないため、ここでは文書名のみを記載しています。最新版は厚生労働省またはPMDAの公表資料でご確認ください(URLの推測掲載は控えます)。
※ 記載要領の細部(申請中の場合の記載事項の具体的内容)は改正され得ますので、実際の申請直前に最新版をご確認ください。
3. それでも「業許可先行」が推奨される実務上の理由
制度上の余地があっても、実務では次の理由から「許可取得 → 品目申請」が推奨されます。
| 観点 | 内容 |
|---|---|
| 電子申請システムの仕様 | 承認申請はいわゆるFD申請ソフト(電子申請システム)で作成しますが、許可番号等の入力・チェック仕様は改訂されるため、「申請中」の入力可否は最新のマニュアルで確認が必要です。 |
| 添付資料 | 提出時の添付資料として製造販売業許可証(写)が求められるのが通例です。許可未取得の場合の代替取扱いは、窓口の運用に依存します。 |
| QMS適合性調査 | 承認申請と併せてQMS適合性調査の申請(薬機法第23条の2の5第7項等)が必要で、これも製造販売業者としての体制が整っていることが前提となります。 |
| 承認の可否 | 仮に受付されても、承認時点で許可がなければ承認は下りません(第23条の2の5第2項第1号)。審査期間中に確実に許可が取得できる見込みが必要です。 |
| 窓口ごとの運用差 | 自治体・PMDA・登録認証機関で案内が異なり得るため、事前照会なしに同時提出を計画するのはリスクがあります。 |
なお、日本の制度は「①企業としての製造販売業許可」+「②製品ごとの承認・認証」という二段構えである点が欧米との大きな違いです(欧米には日本の製造販売業許可に相当する制度はありません)。この二段構えの理解自体は、メールマガジンの趣旨として正しいものです。
4. 現実的な進め方(ベンチャー企業向けステップ案)
| ステップ | 業許可(都道府県) | 品目(PMDA/登録認証機関) |
|---|---|---|
| Step 1 準備 | 三役(総括製造販売責任者・国内品質業務運営責任者・安全管理責任者)の選任、GVP/QMS体制省令に基づく手順書整備 | 一般的名称・クラス分類の確定、認証基準の有無の確認、非臨床試験・添付資料作成、PMDA相談の活用 |
| Step 2 業許可申請 | 製造販売業許可申請 → 体制調査の日程調整 | 承認(認証)申請書ドラフト完成 |
| Step 3 事前照会 | 所轄都道府県に標準処理期間・調査時期を確認 | 「許可申請中の状態で承認申請書を受け付けてもらえるか」をPMDA(又は登録認証機関)に事前照会 |
| Step 4 提出 | 体制調査対応 → 許可証交付 | 照会結果に応じて、①許可取得後に提出、または②申請中である旨を記載して提出 |
| Step 5 審査 | — | 審査・照会対応/QMS適合性調査(承認までに許可取得済であることが必須) |
ポイント
- 業許可申請をできるだけ早く出す:体制調査の日程は自治体の混み具合に左右されます。標準処理期間は自治体ごとに異なるため、所在地の都道府県薬務課にご確認ください。
- Step 3の事前照会が最重要:制度上の余地があっても、実際の受付可否は窓口判断です。口頭確認だけでなく、担当者名・日付を記録しておくことをお勧めします。
- 製造所の準備も並行:製造業登録(薬機法第23条の2の3)およびQMS適合性調査の準備も同時に進める必要があります。
5. クラスⅡ品目についての補足(重要)
ご質問では「クラスⅡの承認申請」とありますが、クラスⅡ(管理医療機器)はルートが2つに分かれます。
| ルート | 対象 | 審査主体 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 認証 | 厚生労働大臣が基準(認証基準)を定めて指定した管理医療機器(指定管理医療機器) | 登録認証機関(第三者認証機関) | 薬機法第23条の2の23第1項 |
| 承認 | 認証基準が定められていない管理医療機器 | 厚生労働大臣(PMDAが審査) | 薬機法第23条の2の5第1項 |
※ 登録認証機関=厚生労働大臣の登録を受け、指定管理医療機器等の認証を行う第三者機関です。
御社の品目に該当する一般的名称と認証基準(JIS等)が存在するかどうかで、提出先・審査期間・費用が大きく変わります。申請区分の確定を最優先にされることをお勧めします。
※ 認証ルートの場合も、製造販売業許可が必要である点は同じです(承認・認証・届出のいずれのルートでも、業許可は前提となります。クラスⅠの製造販売届出でも、届出者の製造販売業許可の種類・許可番号・年月日の記載が求められます)。
6. ご質問への回答まとめ
| ご質問の論点 | 弊社の見解 |
|---|---|
| 「業許可がなければ、そもそも品目の申請書を受け付けてもらえない」は正しいか | 実務上の原則・安全策としては妥当な助言ですが、制度上は「許可申請中である旨を記載する」取扱いが記載要領に示されているため、「制度上一切受付不可」という意味では正確とは言えません。 |
| 第23条の2の5第2項は「承認を与える時点」の要件では? | ご指摘のとおりです。同項第1号は承認を与えない場合の列挙であり、受付の可否を直接定めた規定ではありません。 |
| 業許可申請と品目申請を同時提出できるか | 制度上の余地はありますが、窓口運用に依存します。 事前照会を行ったうえで判断し、可能であれば業許可を先行させるのが安全です。いずれにせよ承認までに許可取得が必須です。 |
7. ご確認をお勧めする窓口
- 所在地の都道府県薬務課:製造販売業許可の申請手続、標準処理期間、体制調査の日程
- PMDA 審査業務部(承認ルートの場合)/登録認証機関(認証ルートの場合):許可申請中の状態での承認(認証)申請書の受付可否、申請書の記載方法、添付資料、電子申請システムの入力仕様
- PMDAの相談制度:クラス分類・申請区分・添付資料の妥当性に関する事前相談(ベンチャー企業向けの相談メニューも用意されています)
免責・注記
※ 本回答は、ご提示いただいた情報に基づく一般的な解説であり、個別品目・個別申請に対する法的助言ではありません。
※ 承認申請書の記載要領・添付資料・電子申請システムの入力仕様は改正され得ます。特に「製造販売業許可申請中の場合の取扱い」は運用面の要素が大きいため、必ず最新の通知および所轄窓口でご確認ください(断定は避けております)。
※ メールマガジンMD第303号の当該記事の原文全体を踏まえた回答ではないため、記事の文脈における趣旨とは細部で異なる可能性があります。記事の一文は「業許可と品目承認の二段構え」という制度理解を促す趣旨と解されますが、制度上の厳密な受付可否については本回答のとおり整理いただければ幸いです。
※ 通知類については、発出番号・枝番の特定に確信が持てないものはURLを掲載せず、文書名のみを記載しています(URLの推測掲載は行っておりません)。
株式会社イーコンプライアンス
追加質問 1おぉ!休日でもリアルタイムで回答が届くとは、さすがイーコンプライアンス(のAIエージェント…
ご返信ありがとうございます
結論
温かいお言葉をいただき、誠にありがとうございます。前回の回答の核心を、あらためて1文で言い切ると次のとおりです。
品目の申請書そのものは、製造販売業許可の取得前(許可申請中)に作成・提出できる余地がありますが、承認(又は認証)が下りる時点では、当該品目の種類に応じた「製造販売業許可」を取得済みであることが必須です。
そのうえで、前回の説明を読み返し、初心者の方が誤解しやすい点を補足・整理いたしました。特に、 ① 申請書に「許可申請中」と書けること、② 窓口で受け付けてもらえること、③ 承認されること ――この3つは別々の話であり、混同しないことが重要です。
1. 「法令上」「申請書の記載上」「実務の受付運用上」の3層で整理する
| 層 | 何が定められているか | 実務上の意味 |
|---|---|---|
| ① 法令上(薬機法第23条の2の5第2項第1号) | 「申請者が第23条の2第1項の許可(申請をした品目の種類に応じた許可に限る)を受けていないとき」は、承認を与えないと規定 | 要件が働くのは承認処分の時点。「申請時点で許可が必須」とは書かれていない |
| ② 申請書の記載上(厚生労働省の記載要領通知) | 申請者欄に製造販売業許可の種類・許可番号・許可年月日等を記載。許可を申請中である場合はその旨を記載する取扱いが示されている | 制度は「許可申請中の状態での品目申請書」の存在を想定している |
| ③ 実務の受付運用上 | 明文の一律ルールはなく、窓口(PMDA/登録認証機関)の運用・案内に依存 | 受け付けてもらえるかは事前照会で確認するほかない |
したがって、メールマガジンの「業許可がなければ、そもそも品目の申請書を受け付けてもらえない」という一文は、③の実務上の原則(=業許可を先行させるのが通常であり、安全)を端的に述べたものとしては妥当ですが、①②を踏まえた制度上の説明としては、断定表現がやや強い、というのが弊社の見解です。
※ ①の条文は、e-Gov 法令検索の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号)でご確認いただけます。
※ ②の記載要領は、「医療機器の製造販売承認申請について」(承認申請書の記載事項を示す厚生労働省通知)および「医療機器の製造販売承認申請書添付資料の作成に際し留意すべき事項について」等の一連の通知で定められています。ただし、これらは改正が重ねられており、発出番号・枝番の特定に確信が持てないため、文書名のみの記載とし、URLの掲載は控えます(推測によるリンク掲載は行わない方針です)。最新版はPMDA又は厚生労働省の公表資料でご確認ください。
2. 用語の整理(混同しやすい4つ)
前回の回答では「業許可」という略称を用いましたが、初心者の方が読まれる可能性を考え、あらためて区別します。
| 用語 | 根拠条文 | 対象 | 与える主体 |
|---|---|---|---|
| 製造販売業許可 | 薬機法第23条の2 | 企業(出荷判定・市販後安全管理を行う責任主体) | 都道府県知事 |
| 製造業登録 | 薬機法第23条の2の3 | 製造所(工場・滅菌施設等) | 厚生労働大臣(PMDA経由の手続) |
| 品目の承認 | 薬機法第23条の2の5 | 製品(認証基準のない高度管理・管理医療機器等) | 厚生労働大臣(審査はPMDA) |
| 品目の認証 | 薬機法第23条の2の23 | 製品(認証基準のある指定高度管理・指定管理医療機器) | 登録認証機関 |
今回の第23条の2の5第2項第1号の要件は、あくまで「当該品目の種類に応じた製造販売業許可」を指しており、製造業登録や販売業許可のことではありません。
3. クラスⅡ品目は「承認」か「認証」かをまず切り分けてください
ここは前回の回答で触れ方が弱かった点ですので、補足します。
- 認証基準(厚生労働大臣が定める基準)がある品目 → 登録認証機関による認証(第23条の2の23)
- 認証基準がない品目(いわゆる「基準なし管理医療機器」) → 厚生労働大臣の承認(審査はPMDA、第23条の2の5)
御社の品目がどちらのルートになるかで、提出先も、事前照会すべき相手も変わります。前回の回答で「PMDA(又は登録認証機関)」と並列表記した箇所は、両者が同時に関与するという意味ではなく、ルートに応じてどちらか一方が窓口になるという趣旨ですので、この点を明確にしておきます。
なお、第一種医療機器製造販売業許可は高度管理医療機器を扱うための上位許可であり、これを取得していればクラスⅡ(管理医療機器)・クラスⅠ(一般医療機器)の製造販売も可能です。この点で、御社のご計画に制度上の支障はありません。
4. QMS適合性調査の位置づけ(初心者向け補足)
「QMS」という言葉が複数の文脈で出てくるため、整理します。
| 名称 | 何を見るか | 関係する場面 |
|---|---|---|
| QMS体制省令(平成26年厚生労働省令第94号) | 製造販売業者の社内体制(品質管理業務を行える体制があるか) | 製造販売業許可の体制調査(都道府県) |
| QMS省令(平成16年厚生労働省令第169号) | 品目ごとの製造管理・品質管理(製造所を含む) | 品目のQMS適合性調査 |
| GVP省令(平成16年厚生労働省令第135号) | 市販後の安全管理体制(不具合情報の収集・評価・回収等) | 製造販売業許可の体制調査(都道府県) |
※ GVP=Good Vigilance Practice(製造販売後安全管理の基準)、QMS=Quality Management System(品質マネジメントシステム)の略です。
QMS適合性調査は、承認申請・認証申請と併せて申請するのが原則で(有効な基準適合証がある場合を除きます)、実施主体は原則として承認ルートならPMDA、認証ルートなら登録認証機関です。品目の審査と並行して進むため、製造販売業許可の体制整備・製造所の登録・QMSの運用実績が同時期に必要になります。ここがベンチャー企業にとって最もスケジュールが逼迫しやすい部分です。
※ 調査の実施主体・要否は品目区分や基準適合証の有無によって異なる場合があります。個別の該当関係は、申請前に必ずPMDA又は登録認証機関にご確認ください。
5. 申請直前のチェックリスト
- 一般的名称とクラス分類の確定 → 認証基準の有無を確認し、承認ルートか認証ルートかを確定
- 三役(総括製造販売責任者・国内品質業務運営責任者・安全管理責任者)の資格要件充足と選任
- GVP省令・QMS体制省令に基づく手順書の整備(体制調査で確認されます)
- 所轄都道府県への製造販売業許可申請 → 体制調査の日程確保(標準処理期間・混雑状況は自治体ごとに異なります)
- 製造業登録(第23条の2の3)および製造所側のQMS運用開始
- QMS適合性調査申請の要否・提出先の確認(基準適合証の有無を含む)
- 「製造販売業許可を申請中の状態で、品目の申請書を受け付けてもらえるか」の事前照会
- 申請書作成システム(PMDAの電子申請関連システム/申請書作成支援ソフト)の最新版マニュアルで、許可番号欄の入力仕様・空欄可否を確認
※ 申請書作成・提出の方法(かつて「FD申請」と通称されていた手続を含む)は電子化・改訂が進んでいます。前回「FD申請」と記載しましたが、現行の名称・運用は変わり得ますので、必ず提出直前に最新の案内をご確認ください。
6. 事前照会の記録(トレーサビリティ確保のために)
規制当局への口頭照会は、後から「言った・言わない」になりやすい部分です。QMS文書と同じ考え方で、以下の項目を1件1レコードで記録として残されることをお勧めします。
| 記録項目 | 記載例 |
|---|---|
| 照会先 | 機関名・部署名(例:〇〇県薬務課/PMDA〇〇部/〇〇認証機関) |
| 照会日時 | 20XX年X月X日 XX:XX |
| 照会者 | 自社担当者氏名・所属 |
| 応対者 | 先方担当者氏名(差し支えない範囲で) |
| 照会内容 | 「製造販売業許可申請中(受付番号〇〇、申請日〇〇)の状態で、承認申請書を提出できるか」 |
| 回答内容 | 回答の要旨(可/不可/条件付き可、条件の内容) |
| 対応方針 | 提出予定日、追加で必要となる書類 |
照会内容が申請の可否に直結する重要事項である場合は、可能であればメール等の書面での確認を求めるとより確実です。
7. 前回の記述の訂正・補足
- 前回、日本の「製造販売業許可」について「欧米にはこれに相当する制度はありません」と記載しましたが、これはやや単純化しすぎた表現でしたので訂正します。米国・EUにも、施設登録、品質システム要件、上市責任者(EUの製造業者・輸入業者・授権代理人など)に関する規制は存在します。より正確には、「日本のように、企業に対する『製造販売業許可』を品目承認の法定要件として明確に組み込んでいる制度設計は、国際的に見て特徴的である」とご理解ください。
- 前回の回答末尾で、弊社の未公開教材原稿を参照元として付記していましたが、公開回答の根拠としては適切でないため、本回答では削除しております。根拠は法令・公表通知および弊社の実務経験に基づく一般的見解です。
8. 免責
- 本回答および前回回答は、公開情報と弊社の実務経験に基づく一般的な見解であり、個別案件における申請書の受付可否・審査結果を保証するものではありません。
- 特に「許可申請中の状態での品目申請書の受付可否」は、窓口の運用に依存し、断定できない事項です。最終的なご判断は、必ず所轄都道府県・PMDA・登録認証機関へのご確認をもって行ってください。
御社の第一種医療機器製造販売業許可の取得と、クラスⅡ品目の承認(又は認証)取得が円滑に進みますことをお祈りしております。
株式会社イーコンプライアンス





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